クリエイターを、「食業」に。

サウンドクリエイターとしてフリーで活動する楽曲制作者、NR-Takaの、クリエイター問題に対してあれこれ考え、書き連ねるブログです

#エロゲの仕事下さい

皆さん、おはようございます。

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この記事でエロゲの仕事下さい、と募集するわけではなくて…(もちろん、制作とあれば請け負いますが…)ツイッター上で仕事募集するということについて考える切っ掛けにしたいと思い、今回はこれを採り上げます。

#エロゲの仕事下さい

このタグが周知されたきっかけは、美少女ゲーム(ぶっちゃけエロゲ)ブランド、スタジオ九尾(ナインテイル)のおにかげようじ氏のツイート。エロゲの仕事に携わるには、ということについて、原画、シナリオ、音楽などについてを、現場の人の視点から語ったものをtogetterに上げたことをきっかけに、タグを作って仕事をしたい人を募集しようという流れに至りました。特に、現場の人からクリエイター問題の主要因となりうる、ギャランティについて毅然と語っている点から、クリエイターからの信頼度が高いこともあり、クリエイターからの反応は良くみえます。

 

togetter.com

 こっちはハッシュタグを使ってアピールするクリエイターのツイートつき。

togetter.com

 ただ、原画、イラスト、シナリオ、声優と言った、エロゲでの重要なファクターを務める人についてはアドバイスが濃く、反面、サウンドなどについてはあっさりと、そこは「ユーザーがエロゲに求めるもの」の期待値に比例するといったところですが…

 このハッシュタグは有用なのか

ハッシュタグであれば、クリックすればそのタグを使ったツイートを引っ掛けることができ、クリエイターを募集する側、仕事を募集するクリエイター、双方の情報交換ができるという期待から、タグができて直後は、様々な職種のクリエイターがタグを付けてアピールしていました。直後にタグを付けたツイートは、上に挙げたtogetterに採り上げられています。これは、それぞれの業種ごとに誰が仕事を募集しているのか、それをインデックスすることに役立つ、そう思っていました。

#エロゲの仕事下さいの実情

残念ながら、このハッシュタグが仕事に結びつくことになるとは思えない状況に陥りました。主な要因は以下のとおりです。

  • 亜種タグによる分散
  • 人気クリエイターに流される宣伝ツイート
亜種タグによる分散

エロゲの仕事を募集するためのハッシュタグを付けて宣伝しようと思います。

文章ができました。

あとは「えろげのしごとください」とハッシュタグをつければ完成です…が

  • #エロゲの仕事下さい
  • #エロゲの仕事ください
  • #エロゲーの仕事下さい
  • #エロゲーの仕事ください

ど、どれなんだ…!?

正解は一番上なのですが、特に「ください/下さい」で混同する事が多く、亜種である#エロゲの仕事くださいでもそれなりにヒットするのですが、当然本家である#エロゲの仕事下さいで検索している人には引っかかりません。明後日の方向に向かって命中させると言わんばかりに無駄玉を撃っているのです。

人気クリエイターに流される宣伝ツイート

一番の要因になったのはこれです。

先に挙げたとおり、エロゲの仕事に携わりたいというクリエイターが、作品のプレビューを手に、ハッシュタグを付けて営業ツイートをします。これで、ブランドやそれに携わる人が目にして、その人の成果を確認する…運が良ければプロジェクトに引き抜いてもらえるでしょうし、そうでなくてもクリエイターの候補として選択肢に加えられるでしょう…そうあって欲しいと思いました。

しかし、現実は、仕事が欲しいクリエイターのツイートは、その直後に人気絵師や声優のタグ付きツイートがポストされ、リツイートされ、「#エロゲの仕事下さい」の検索結果を元ツイートのリツイートで埋め尽くし、クリエイターのツイートを遥か彼方に押し流してしまいました。

こんな感じです

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半年程度前のポストも拾い上げてリツートされ、リツイートしたフォロワーがそれを見てさらにリツイートする…その結果、検索結果がこのように埋まることも。

ああ無情、その一言に尽きます。

結局、仕事をしたい人のアピール、仕事を募集する告知を探そうにも、人気絵師、声優のツイートのリツイートで埋まってしまい、タグの役割は果たしていません。仕事を募集しているとはいえ、リツイートで埋まるほどの人気絵師であれば、タグを利用しなくとも声がかかるだけの知名度や業界とのコネをもっているでしょう。

もちろん、「#エロゲの仕事下さい -RT」で検索すれば、リツイートを省いて検索することができますが、-RTを付けて探すのが手間、ということが、これ以上の検索を敬遠することも否定はできません。

そして現在

タグが生まれて1年、過去のツイートが場当たり的にリツイートされたりしているものの、新規にタグを付けて宣伝するツイートは激減しました。タグができて暫くは、定期ツイートにハッシュタグを付けていた人も、いつしか宣伝ツイートを止めてしまったほどです。(※ちなみに参考ツイートはブログ記事制作にあたりツイートしてもらいました)

ハッシュタグを用いて広報するには

今回採り上げた#エロゲの仕事下さいのケースを踏まえて、必要だなと思ったことを吟味してみました。

  1. 亜種を作らない工夫
  2. タグは短く簡潔に
  3. タグの存在を周知する
亜種を作らない工夫

漢字の変換の有無、単語の定義などで悩まないようにすることで、亜種による宣伝効果の低下を防ぐことができるでしょう。

例:クリエイター、プログラマなどの「ー」の有無

例:「ください/下さい」 → 「募集」にする

タグは短く簡潔に

長くなればなるほど、誤字脱字による検索漏れも懸念されますが、それ以上に、打ち込む手間や文字制限もあるので、わかりやすく短いハッシュタグを考える必要が有ります。

但し、短すぎるとなんのことやらさっぱり、というケースもありますし、抽象的すぎると検索妨害になる可能性も有ります。

例:仕事募集ツイートに#エロゲとつける → エロゲの仕事募集以外でエロゲ関連のツイートを検索している人にも引っかかる

タグの存在を周知する

#エロゲの仕事下さいが一時的にではありますが盛り上がった理由は、これがクリエイターに周知されたからといえるでしょう。事実、このタグ自体はtogetterで採り上げられ拡散され、周知された2015年9月30日の1年ほど前から存在していましたが、このタグが生まれた当初は、その存在を知る人はあまり居なかったでしょう。その日以前にタイムラインに流れてきたこともありません。

もし、クリエイターが仕事を募集・クライアントがクリエイターを募集するためのタグができたのであれば、まずはそれに関わる人にその存在を周知徹底することから始めるべきだと思います。クリエイター・クライアント双方がそのタグの存在を認知していれば、仕事したい・されたい人同士をマッチングさせることもできますし、仕事を募集しているクリエイター同士、横のつながりも生まれるでしょう。

 

というわけで、togetter記事ができてちょうど1年…

今回は#エロゲの仕事下さいハッシュタグから、ツイッター上で仕事を請け負う、宣伝するにはどうすればいいのか、ハッシュタグを使うという観点から考えてみました。

 

CtoCが珍しくない、ネット上での立ち回りが要求される今日…

クリエイター募集のハッシュタグ、有用なものがほしいですね。