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クリエイターを、「食業」に。

サウンドクリエイターとしてフリーで活動する楽曲制作者、NR-Takaの、クリエイター問題に対してあれこれ考え、書き連ねるブログです

モラルのないアートはアートにあらず

クリエイター時事問題 クリエイター問題(クリエイターサイド) クリエイターを、食業に。

皆さん、おはようございます。

 

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YouTubeにコンビニのおでんを指で直に触った動画を上げた男が逮捕され、また同じ時期に牛丼屋で紅しょうが用トングを使って牛丼を食べたり丼を頭にかぶるなどした男がネット上で炎上し、ニュースで報じられるなど、所謂「バカッター」を彷彿とさせる事例が注目を集めています。今後、炎上を狙ったモラルのない動画投稿は積極的にニュースの槍玉に挙げられ、また、似たような事例を狙っての模倣犯も出てくる可能性は否定できないでしょう。

しかも、悪質なのは、これらがモラルのない行動をネット上に動画や写真でアップした結果炎上した、ではなく、最初から炎上を狙ってモラルのない過激な行動に出るという確信犯的な行動に出ているケースが増えたことに有ります。つまり、炎上することが目的であるということです。

炎上とは

炎上というのは、複数の人物によって工作されることも有りますが、大多数は意見の違いや反社会的・非常識的な言動に対する不特定多数からの批判や非難が殺到することで発生します。

ツイッターでの事例を見てみると…

  • 原因となる発言や動画、写真が投稿される
  • それを見た人がリツイートで拡散する
  • リツイートを見た人がリツイートを拡散する
  • リツイートを見た人が本人に直接リプライで反撃する
  • 魚拓(発言のスクリーンショット)や本人の個人情報が拡散する
  • 本人の私生活に炎上の影響が波及する
  • 場合によっては勤務先や学校に知れ、逮捕ないし制裁を受ける

大体こういう流れですね。

しかし、炎上するということは、逆を言えば不特定多数の関心をそれに向けさせるということでもあります。炎上を狙うというのは、とんでもなく大きく燃え盛る炎を何事かと見ようと、人を集めるだけの力を持っているわけです。それ故に、時として炎上商法という、人の道徳観や倫理観を挑発した販促展開が行われます。もちろん企業にとって多少のダメージは有るでしょうけど、それによる販売結果のほうがコラテラルダメージを十分に上回ることもありますし、何より、炎上は時が過ぎれば鎮火するということを、仕掛ける本人も知っている事が多いです。

アートの世界でも見られる炎上案件

ドイツの地下鉄に忍び込み、落ち葉を満載させたアーティスト集団

 www.narinari.com

日本の道路標識にシールを貼り、メッセージを配信したアーティスト

matome.naver.jp

 モラルのないアートはアートにあらず

上記2件を紹介しましたが、これらはどれも立派な犯罪です。大阪の案件については逮捕という結果に至っています。当たり前ですね。彼らはアーティストではありません、単なる犯罪者です。

「アートだから」で犯罪が正当化されることがあってはなりません。都会で道行く人に次々と痴漢行為を働き「次々と上がる女性の悲鳴がハーモニーを奏で、システムに支配された世界に非日常という一矢を打ち込むことで、現代社会に対する懐疑的なメッセージを発信する、これこそ最高の芸術だ!」なんてことがまかり通るはずがありません。

クリエイターに大切なモラル

もしも、クリエイターやアーティストが非道徳的・反社会的なことをしたり、それを奨励したり、擁護しようものなら、十把一絡げで芸術関係の人間はモラルがないと見られてしまうでしょう。そうなれば、たちまちにクリエイターの立場は弱小化します。

安請負の案件を相談された時に、「これでは安すぎます」と交渉しても「何をいうかこの犯罪者!」と心無い言葉を吐き捨てられたり、クリエイターのモラルがないことを挙げて「仕事を振ってやってるんだからありがたく思え」といった高圧的な態度を取られるかもしれません。もちろん、そういうクライアントには毅然とNoを突きつければいいのですが、これが個人だけの問題ではなく、別のクリエイターが屈してしまうという危険性も十分に考えられます。当然、クリエイターを高圧的な態度で脅して安請負させるという前例ができてしまえば、クライアントの買い叩きが助長されることは言うまでもありません。

クリエイター業の業ってなんだ?

このブログでは、クリエイターという表現を使っています。

クリエイター業とは、クリエイターの仕事を業務としている、つまり、クリエイターという名の商売人であるということを意味しています。つまり、商道を持って生きる人なんです。

楽曲を作る、イラストを作る、絵を描く、声のお仕事をする…そういった様々な仕事も、コンテンツを作るだけに留まらず、それがどれだけ世の中に貢献できるか、どれだけ世の中のために仕事をしているのか…そこが重要であると考えます。それを考えると、いくら知名度があっても、いくら稼いでいても、常識や社会倫理に反する言動を行っているものを、商売とみなす訳にはいきません。

近年では、ブラック企業などのワードが代表するように、社会倫理に反する企業はその情報が共有され、非倫理的な企業は徐々に締め付けられている印象はありますが、それでもなお、水面上に出てこないところは沢山あり、それに依存している人たちも沢山います。

クリエイターを名乗る以上は、クリエイター業に背く言動をしない、1商売人としての心構えを遵守する…そういうクリエイターが増えることで、クリエイターの立場は強化され、クリエイターを「食業」とする業務請負の体制が構築される、そう信じています。

 

クリエイターを、食業に。