クリエイターを、「食業」に。

サウンドクリエイターとしてフリーで活動する楽曲制作者、NR-Takaの、クリエイター問題に対してあれこれ考え、書き連ねるブログです

東京に出てきました

皆さん、おはようございます。

 

音楽制作の仕事を軌道に乗せるため、さらなる仕事の向上を目指すため、東京に進出したい…そういう思いを抱き、地方での活動を進めてきましたが…

 

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この春ついに

京進出を果たしました。

 

なぜ東京進出を目指したのか

東京には音楽制作に適した環境がある

レコーディングスタジオが多々あるから、賃貸物件が楽器禁止でもちょこっと行って録音してくることができます。

DTM機材を現地で市場調査するのにも時間を必要としません。これまでは東京に出られる機会は、イベントに参加するか、定期的な出向かしかなく、その時に市場調査を行うという程度でした。しかし渋谷まで1時間以内でアクセスできるようになり、午前一番で足を運べば、市場調査を終えて家に帰って昼食を余裕でとることができるので、午後に別の作業をしようという気概も生まれてくるでしょう。

何より、東京には音楽関係者が多く、ボーカル曲の仮歌、本歌の収録、ギターパートの収録、ストリングスの収録…生録を使う障壁が、地方在住と比べると金銭面での問題しかなくなるのは大きいといえます。

地方在住で敬遠された経験がある

2012年に、いわゆるプロダクションへと、音源と履歴書を持参して足を運びました。当時、これで楽曲制作の仕事をこなしていき、ようやく東京で楽曲制作者として確立できるんだ…という希望でいっぱいでした。

しかし、それは簡単に崩されました。

プロダクションでの説明が終わった後、都内に住んでいる人、近郊に住んでいる人は、仕事のための打ち合わせへと話が進む一方、自分については「後ほど打ち合わせの連絡を致します」の一言で終了。その後、そのプロダクションから打ち合わせの連絡がどころか、一切の音信もありませんでした。

「ああ、これが地方の人間に対する扱いなんだな…」

その事実を受け止めざるを得ません。

でもよくよく考えればその通りです。

実績や知名度があれば、地方に住んでいようとも招聘して仕事を請け負ってもらおうという気持ちにはなるでしょう。彼に支払う報酬以上のリターンが十分見込めるのですから。しかし、自分は実績もない地方在住の人間…やる気でなんとかなるという問題ではありません。それに、やる気で何とかなるにしても、同じやる気で何とかする人と競合した場合、当然有利な方を抜擢することになります。

同じ実力、同じ熱意だったら、当然地方よりも現場に近い人を選ぶでしょう。地方の人を呼ぶには、交通費を支払うか、交通費を負担してもらうか…クライアントかクリエイターのどちらかが地方との往復間の交通費を負担しなければなりませんし、いずれにせよ、移動にかかる時間はクリエイター持ちになります。そうなると、本人に熱意があるとか、交通費は自己負担でいいとか言っても、「わざわざ地方から時間とお金をかけて出てきてもらうなんて…」と敬遠されてしまうでしょう。

それに、突発で何か起こった時に、クライアントの元へと駆けつけることができません。いざという時の安心感も、仕事の請負に十分関わってくるといえるでしょう。

地方を離れたかった

地方での実家ぐらしは、経済的には有利です。

しかし、実家ぐらしは集団生活です。食事のタイミングも、風呂のタイミングも、早朝深夜に使える時間も、限られています。音を出す仕事をしているのに、電話や宅配便や来客が来たことを耳で察するなど無理な話です。

何より…

クリエイティブな作業という心技体をフル稼働させる仕事において天敵となる、制作モチベーションの低下を招く、家族間トラブルの危険性と隣り合わせになっていました。今だから言えますが、親の「音」に対するデリカシーの無さや原発エネルギー問題での意見の相違が、双方激昂する家族間トラブルになった経験は結構有りました。なんで飲食時の「ツッ」とか「ヂュルル」ってたぐいの音って人を苛立たせるのでしょう…これってトリビアになりませんか?

もちろん、一時の感情の激昂に仕事のペースを乱されるなどプロとして失格、と言われると返す言葉がありませんが、聴き手の感情に訴えるクリエイティブな仕事だからこそ感情の安定が必要であると考えます。そうなると、トラブルによって感情を乱されることに抵抗力を増やすと考えるより、感情を乱すトラブルの原因を隔離するほうが大切だと考えました。

一人暮らしは実家ぐらしでは委託していた部分も自分でやらなければいけない分大変ですが、それを補って余りある時間制約の撤廃の恩恵を受けられるでしょう。

「東京で消耗してるの?」って言うけれど

クリエイターすべてが東京にいる、大都市近郊にいるとは限りません。

東京を離れて地方で仕事を進めるクリエイターだっています。

確かに夢を掴むために東京に出て来るも、現実を突きつけられて挫折し、地方へと敗走したというエピソードは少なくありません。それは自分がよく知っています。そのエピソードを実地体験した過去が有りますから。

ただ、東京に出る理由がある、地方にいれば地方で消耗し、やがて老いて孤独のまま一生を終えることにもなりかねない…そう思うのであれば、東京に出ることがむざむざ消耗しに出てくるとは言い切れません。それに、地方で仕事をしている有名なクリエイターも、下積み時代は東京で仕事を請け負っていた…というバックグラウンドがあれば、それは決して「地方でもなんとかなる」とは言い難いでしょう。

果たして「まだ東京で消耗してるの?」という言葉は、クリエイターに対して、すべての職種に対して言えることなのでしょうか。

これからのビジョン

楽曲制作の仕事を手に入れる、そのためのPDCAもそうですが、楽曲販売のシステム確立も目指していきたいと思います。

楽曲制作での収入は大きい反面、クライアントを選びます。しかし、楽曲販売であれば1件あたりの収入は高くないものの、対象となる層は大きく拡張されます。何より「制作作業しなくても収入が得られる」状態を作れるため、ベーシックインカムを底上げすることができるようになります。それは、クリエイターがクリエイターのあるべき収入の追求につながります。

しかし何より…

京進出を果たし、今置かれた有利な立場を活かした立ち回りができればと思っています。これから桜がきれいな季節になるわけですし。

 

クリエイターを、「食業」に…!