電器屋さんはなぜ潰れないのか
皆さん、おはようございます。
タイトルがあまりにもアレな感じで申し訳ないのですが、疑問に思ったことなので記事にします。とはいえ、実際に電気屋さんのことを採り上げるのではなく、電器屋さんについてクリエイター業に当てはめて考えたことを記事にします。
電器屋さんはなぜ潰れないのか
電器屋さんというと、正直なところ余りプラスのイメージはないように思えます。
- 近所にあるけど、正直賑わってるって感じがしない
- 家電を扱ってるけど、買いに行くのは量販店だなぁ
- よく潰れないよな…
言葉は汚いですが、逆に「じゃあ電器屋さんってどういう仕事をして食べてるの?」と言われると、正しく答えられる方は少ないのではないでしょうか。
きっかけは、エアコンの設置
エアコンを取り付けるにあたって、近所の電器屋さんに依頼してきたのですが、その際に設置日のやり取りをしたのですが…
「土曜日の午前中でお願いできますか?」
「その時間帯は先約が入ってるんだよね…」
もし、電器屋さんがイメージ通りのものだとすれば、まず予定がバッティングしたなんてことはないわけです。更に当日…
エアコンを設置するための工具、ダクトにつなぐためのホース、養生用のシート、エアコン用のダクトを開通させるためのドリル…これらを持って、電器屋さんはやってきた。
慣れた手つきで、壁に穴を開け、エアコンを付設し、ダクトにホースを通し、室外機とつなぐ。ホースもテープで綺麗にまとめ、室内の見た目にも配慮している。
「さすが、手慣れてますね。こればかりは素人仕事でできそうにありません」
「引越し屋さんで取り外しと付設をやるところもあるみたいですけど、うっかりフロンガスを抜いてしまったりとトラブルも聞かれるそうです」
エアコンを取り付けるということ…
改めて、電器屋さんに頼んで正解だった、そう思った。
身近なプロ、それが電器屋さん
電器屋さんというと、先述したようなマイナスイメージが先行するが、その正体は家電や電気工事のエキスパートである。決して目立たないが、身近なところにいるプロフェッショナルそのもの。
家電を買うとなると、真っ先に思い浮かぶ選択肢は家電量販店。広い売り場に、家電1つとっても様々なメーカー、様々な機種が並んでいる。複数の家電量販店を比べ、少しでもお得な選択肢を選びたいのは消費者の心理。
しかし、購入した家電が故障したり、処分したいときにはどうするのか…家電量販店は家電の販売には強いが、持ち込み修理や修理依頼については対応が難しいと思われます。購入した家電のメーカーに修理依頼を出すにしても、搬出のための準備が問題になる。家電を購入して、そのダンボールや緩衝材を律儀に取っておく家庭はどれくらいあるでしょうか。
そうなると、頼るのは電器屋の存在。何と言っても、消費者との距離が近いところにある――家電量販店やメーカーにはない「物理的、心理的な敷居の低さと距離の近さ」がある。修理依頼の取り次ぎ、物品の回収、発送、代用品の貸与、そして修理完了後の搬入にセットアップ…これらを一手に引き受けてくれる。悪く言えば「便利屋」ですが、消費者がその便利屋を求めている感は否定できません。
電器屋の存在とクリエイターの存在
今回、ブログ記事として扱ったのは、電器屋さんというのは身近なところにいるプロフェッショナルだということ。クリエイターも「自分はあなたの身近にいる制作のプロフェショナルです」と思うでしょう…つまり、電器屋さんとクリエイターはよく似た存在であると言えます。
しかし、電器屋さんには電器屋さんの、クリエイターにはクリエイターの、それぞれ問題を抱えているわけです…電器屋さんがどんな仕事をしているのか、それはエアコンの取付工事を頼まなければ知ることはなかったでしょう。クリエイターも同様で、クリエイターがクリエイターたる仕事を交渉されないとその仕事を理解してはもらえないと思います。
音楽制作1つとっても、その中身は様々です。
BGMなのか、ボーカルなのか、エンジニアリングなのか、楽器演奏なのか…業務の種類が変われば当然値段や納期も変わってきますし、人によっては範囲外の業務も有ります。それは「音楽制作をするクリエイターです」の一言からは伺えません。
それを考えると…
- 自分は何ができるのか
- その中で得意なものは何か
- 自分ができない業務は何か
- もちろん納期や価格はどれぐらいか
については、明確にしておく必要があります。
どんな仕事をするのかがクリアであれば、仕事を請け負ったり問い合わせを受けることも増えるかもしれません。営業の際に実績を提示するのは「こういう仕事を請け負いました」という記録をアピールする目的であると言えるでしょう。逆をいえば、そういうものが見えなければ「この人はどういう仕事をしているのだろう…」と思われ、箸にも棒にもかからないまま埋もれてしまうでしょう。
身近にいるプロフェッショナル…
これをアピールしていくことで、クリエイターを「食業」にすることにつながればと思います。