クリエイターを、「食業」に。

サウンドクリエイターとしてフリーで活動する楽曲制作者、NR-Takaの、クリエイター問題に対してあれこれ考え、書き連ねるブログです

クリームシチュー論争

皆さん、おはようございます。

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月曜日(12/5)にツイッターのタイムラインを騒がせた「クリームシチューにご飯は合うのか」という議論、様々な意見が飛び交い、中には意見の違いから攻撃する声まであがっているようですが…

クリームシチューにご飯は合うのか

結論から言うと、食べ合わせ自体は悪くはありません。

ご飯(主にチキンライスなど)の上にホワイトソースをかけてチーズを載せて軽く炙る、ドリアがあることを考えれば、可能性は十分あります。シチューのルゥ自体が、ホワイトソースとよく似ているからです。

 

ではなぜ論争に発展したのか

クリームシチューにご飯が合うかどうかというのもそうですが、それ以外の要因も絡んでくると思われます。TLに出た意見や存在する可能性を簡単に挙げてみると…

  • ミスマッチ派:シチューとご飯という組み合わせがありえない!
  • ご飯合わない派:シチューをオカズにご飯食べるなんて無理!
  • パン食べたい派:シチューはパンで食べたいの!(またはパスタ)
  • 下品だろ派:シチューをぶっかけるのは下品!
  • 十分食える派:いや、シチューをオカズに食べられるでしょ!
  • とやかく言うな派:そもそも人の食べ方に食って掛かるほうがおかしい!

ちなみに、筆者は「パン食べたい派」「ご飯合わない派」です。

今の日本食は、米主食であることは変わらずとも、ごちそうといえばカレーにハンバーグ、外食といえばラーメンにステーキ…日本食以外の選択肢が十分に存在しています。様々な料理とともに、様々な食文化が入り混じれば、当然、食文化を大事にしたい、雰囲気を味わいたいという思いもあるでしょう。それを考えると、ご飯よりもマッチする主食があるにも関わらず、食文化を大事にしたい、雰囲気を味わいたいという意見を軽視し、ご飯しか選べないという選択肢を突きつけられたら、摩擦に発展するのも無理はありません。

そういえばちょっと前にも似たような論争が…

焼き鳥を串から外すのはマナー違反?

 

nlab.itmedia.co.jp

串から外して分け合えるようにする、という意識もあるんでしょうね…あとは、かぶりつくと下品だから、外して一つ一つ箸で食べるようにする、とか。

ヌードルハラスメント「蕎麦やラーメンを啜って食べるのはマナー違反!」

 

www.excite.co.jp

 

日本ではおなじみですが、「海外の人が慣れていないから音をすすって食べるのはマナー違反とすべき」という声については、案の定炎上しているようです。

そばやうどん、ラーメンを啜ることについては、日本では昔からの文化ではありますが、スパゲティを啜るということについてはNGだと思っています。

スパゲティについては、イタリアではフォークでくるくる巻いて啜らずに食べることがマナーなので、たとえ日本でもそれは見倣うべきでしょう。逆をいえば、海外のラーメン屋やそば屋については、啜って食べている人も少なくないのかもしれません。

…とはいえ、たま~にそばを啜る音が汚い人がいたりするので、そばを啜る音のせいで破局に陥った某野球選手の娘の気持ちもわかるきはしますが。

ズズズ…とかズルズル…とかはいいんだけど、ヂュッ!とかビヂュルルとか流石にそういう音は無理。

蕎麦はな、ちょっとだけつゆを浸けて食うのが粋ってもんよ!

 

shouan.net

 

ちょっとだけつけて食べるというのは、江戸前の蕎麦つゆの味が濃いためであって、浸けすぎると味が濃くなりすぎ、そばの風味が損なわれるから、ということです。ちょっとだけ、とは言っても、それでも1/4ぐらい浸けているから、ほんのチョチョイ、という感じではないわけですが。

ただ、つゆの味もそれぞれで、自分の好みで食べているというそこから、勝手に割り込まれて主観を押し付けられたら、誰だって嫌な気分にはなりますよね。

で、クリームシチューはご飯に合うの?

メーカーの公式によると「クリームシチューはご飯に合うよう、シチューのルゥを作っています」とのこと。

ただ、それでもなおご飯は合わないという意見があるとすれば、それはクリームシチューをオカズにすることへの嫌悪感に原因がある、と言えるでしょう。それでもなお、クリームシチューをオカズにご飯を食べるなんてできないというのであれば、薄め過ぎるなど、作り方や味に問題があるのかもしれません。

なぜ食べ物論争については軒並み炎上するのか

食べるという行為を冒涜するというその意識が強いからではないでしょうか。

某ゲームから引用すると…

食餌(しょくじ)という、ただ食べ物を放り込む行為も、場を作り準備をすることで食事(しょくじ)になるオーガスト:千の刃濤、桃花染の皇姫より)

忙しいときは食餌になることは多いですが、忙しさから解放された時、忙しい中で自分を奮い立たせようと思った時、頑張った自分にご褒美をあげたい時…そんな時、思い切って外食などをする…それは十分「食事」といえるでしょう。食事とは、食餌と違い、心にも栄養を与える、そういう側面が強いと思います。

しかし、そんな「食事」をしている最中に、水を注されることがあったら、せっかくの食事も台無し、料理の味さえもまずくなるでしょう。当然、その怒りは水を指した本人に向かうわけです。

特に、近年ツイッターSNSで、気軽に発信することができ、それが意見の違う相手の価値観を否定したと捉えられるケースもあります。また、不特定多数が目にすることも多く、身内に対してツイートしたことであっても、身内がリツイートしたり、検索結果でそのツイートが引っかかれば、第三者がそのツイートを目にすることも多く、それが所謂クソリプを招きトラブルに発展することも珍しくありません。

結論

個人個人が美味しい食べ方をすればいいのよ。

(ここまでのお膳たてを一気になかったことにするスタイル)

ただ、マナーが求められる場であるなら、マナーを守る必要はあります。郷に入れば郷に従え、マナーが求められる場であれば、それに従うのも、食事を美味しくする要素なのかもしれません。