クリエイターを、「食業」に。

サウンドクリエイターとしてフリーで活動する楽曲制作者、NR-Takaの、クリエイター問題に対してあれこれ考え、書き連ねるブログです

商売の原則は

皆さん、おはようございます。

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このブログでは、何度か「クリエイターは個人事業者だ」ということを繰り返し発信してきました。同時に、「クリエイター”業”」ということも。

今回は、改めて「クリエイター”業”」とは何たるかを語りたいと思います。

 商売の原則は

成果物と金銭のやり取り…それが商売というものです。

「クリエイター”業”」という表現を使うのは、クリエイターが商売人であるということを意味するからです。

そして、その上で、クリエイター”業”だけでなく、すべての商売においての原則は…

 Win-Winです

 

つまり、双方ともに良い結果が残る、ということが商売の基本原則です。

片方が損をしたり、相手を騙す取引は商売とは言いません、詐欺と言います。

※意図的に相手に損をさせる、騙す場合であり、商取引そのものに問題がなかった場合は含まれません。

双方Win-Winとは

例えば…八百屋さんは野菜を売るのが商売です。

これをクローズアップして見てみると…

  • 野菜を求める顧客に対し、店側は野菜を提供します。
  • 店は野菜を売り、顧客はそれに対してお金を支払います。

と言う構図です。当たり前ですね。

もっと拡大すると、この取引によって、顧客は「野菜を手に入れる」という目的を果たし、店側は「野菜を売ってお金を得る」という目的を果たしました。

これは、十分に双方Win-Winと言えるのではないでしょうか。

店側は得たお金で、従業員に労働力の対価として賃金を払い、店に投資し、更に店の魅力を高めることができ、さらなる顧客満足につながり、顧客が増えていきます。

商売を回していくことで、Win-Winの輪は更に広がっていきます…ちなみにこれを身近な漢字3文字に例えると「好景気」と言います。

クリエイター業も同じです

これまで何度も「クリエイター”業”」と言い続けてきたのは、クリエイターの仕事は商売であり、商売の基本原則の例に漏れない仕事であると主張するためです。

イラストを制作する…

美麗なイラストが欲しい、広告やホームページで使うカットが欲しい、ゲームなどのメディアに使用する素材がほしい、ソシャゲのSSRとなるキャライラストが欲しい…

音楽を制作する…

BGMが欲しい、動画に合う音楽素材が欲しい、歌もののバックオケが欲しい…

声の仕事

原稿を饒舌に読み上げてくれる技術がほしい、可愛い声で喋ってほしい、イケメンボイスで囁いて欲しい…

いずれの仕事も、成果物を手に入れることにより、顧客満足が得られることに変わりありません。

 

しかし…

 

クリエイター業でWin-Winな関係を築き上げる事のできる案件よりも、明らかにクリエイターが割りを食う案件ばかりが目立ってしまっています

「実績が出るまでの辛抱」「次はしっかりした額を払うから」「将来への投資だと思って…」などの数多くの常套句を駆使し、相場を逸した激安な額面を提示したり、あまつさえ無償での労働を強いるケースは跡を絶ちません。

最近では「業務の適切な相場を知らないが故に安い額面を提示してしまう」ではなく、明らかにクリエイターへの尊重がない、上から目線で仕事を買い叩くケースが散見されるようになりました。それは、依頼内容の文面を見れば明らかです。

このケースについては、後日別記事で語れればと思っています。

 

改めて、クリエイターの仕事を「クリエイター”業”」という理由を述べます。

クリエイター”業”というのは、クリエイターも例に漏れず「商売人」であるということだからです。

つまり、双方Win-Winになる仕事ができる、その資格が、権利があるのです。もっとを言えば、商売である以上、クリエイターの仕事が双方Win-Winであるのは義務です。

SNSにより意見交換が盛んになり、これまでは水面下にあり見えることのなかったクリエイターの苦悩が共有され、不利益を強いられる物事にNoと言える風潮が高まっている今だからこそ、クリエイター側が割りを食う仕事には、毅然とNoを突きつけるだけの勇気を持ち、同じ志を持つ人との結束を強めるべき時が来ているのではないでしょうか。

 

しかしそれは、一昔前と比べ、簡単にクリエイターになれる今だからこそ、改めて、商売の何たるか、それを考えることが求められる、そんな時代でもあると思います。

まとめ

  • 商売の原則は、相互Win-Winである
  • クリエイター”業”は、他の事業者と同じ商売人である
  • クリエイターにも、相互Win-Winになる資格や権利がある
  • 毅然としてWin-Loseを強いられる仕事にNoを突きつけることが必要な時代