クリエイターを、「食業」に。

サウンドクリエイターとしてフリーで活動する楽曲制作者、NR-Takaの、クリエイター問題に対してあれこれ考え、書き連ねるブログです

今まさに絶好のリセットポイント

皆さん、おはようございます。

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オンラインで営業し、仕事を請け負うクリエイター業が拡大し始めた時代…

数多のクリエイターが、様々なやり方で切磋琢磨している今…

今まさに、絶好のリセットポイントであると考えます。

 絶好のリセットポイントとは

イメージしてみてください。

イラストを描くことを生業にしている人のことを。

楽曲を制作して生活している人のことを。

 

…おそらく、いいイメージは思い浮かばないと思います。

漫画家はヒットが出なければ貧乏生活を余儀なくされ、小説家も同業者との鬩ぎ合いで、才能が枯渇すれば自殺というケースも有名な事例としていくつもあります。アーティストやバンドマンは「絶対結婚するな!」と言われる始末。(それはアーティストやバンドマンという職業ではなくて、人格的な問題だとは思いますが)

いずれも、「仕事を獲得するのが難しく、名声が高まるまではひたすら貧乏生活」という悪いイメージが付きまといます。

でも、よくよく考えてみてください。

漫画家やイラストレーターは出版社に作品を持ち込んでしのぎを削る、小説家は紙原稿に文字をしたためて送りつける、楽曲制作は路上で楽器を鳴らし歌い誰かの目にとまるのをひたすらに待つ…今の時代にはそんな戦略しかないのでしょうか。

そんなことはありませんよね。

オンラインで営業したり、仕事を請け負ったりするクリエイターの出現は、新しい仕事の形の具現化そのものです。茨の道たる正攻法を使わなくとも、仕事の獲得や実績の蓄積は十分可能になりました。

クリエイターとは、現代社会が生み出した、新しい創作者の形、新しい仕事の形であり、それは過去の事例の型枠に決してはまることのないものだと思います。

クリエイターの歴史は浅い

もちろん、オンラインでの立ち回りができるようになるずっと前から、クリエイターと呼ばれる人は居ます。しかし、現代のクリエイター――オンラインを拠点とし、仕事を請け負う形態を生業とする業務形態の歴史は、ほぼSNSの歴史と同じぐらいでしかありません。

オンラインで仕事を請け負うことが恒常化したとはいえ、その歴史は浅いものです。つまり、いくらでも整備しようと思えば整備できるし、過去の時代に創作の主流となっている権力の影響を受けていない世界でもあります。

だからこそ、今まさに絶好のリセットポイント

クリエイターという存在が、同じ絵を描く人、同じ音楽を作る人、同じ文字を起こす人と比べて別の存在というのはわかっていただけたと思います。

別の存在ということは、同じものを作る人の特性を引き継ぐ必要がないということです。

オンラインで仕事を請け負うイラストレーターが、寝る間も惜しんで漫画を書き出版社に原稿を持ち込んで仕事を得る必要もないですし、オンラインで楽曲制作をするならば、音楽出版社のコンペで損耗しながらしのぎを削る必要だってありません。当然ながら、昔のクリエイターの苦労話に倣う必要だってないわけです。

しかしながら、今のクリエイターには、様々な問題が立ちはだかります。

  • 実績ができるまではまっとうな対価が支払われない
  • クリエイターよりもクライアントが偉い絶対主義
  • 駆け出しの時は安くても仕事を請けろ
  • 絵や音楽は無料なんだから制作も無料だよね?
  • 売れるまでは貧しくあってしかるべき

これら問題は解決しなければなりません。

だからこそ、「クリエイターは昔の制作者とは別物」ということを、前面にアピールしています。

クリエイターの歴史は浅いです。

だからこそ、クリエイター自身がクリエイターの歴史を作る権利を有します。「過去のクリエイターはこうだった、今のクリエイターもこうあるべき!」と言う声を拒否する権利を有します。そういう声を拒否する責務を持ちます。

リセットポイントを無駄にするな

クリエイター業を希望あふれるものにするチャンスでこそありますが、逆を言えば、同じだけクリエイター業を搾取と損耗の温床となる絶望のどん底に腐らせてしまう危険性をも孕みます。

そのためには、クリエイターひとりひとりが、1クリエイターとしての姿勢を誇示し、屈さないことが必要であると考えます。

  • 仕事を売るという意識を持つ
  • 甘い言葉を使う無償激安案件には絶対に応じない
  • 上から目線のクライアントには接触しない
  • 理不尽に対しては絶対に支持しない
  • 力任せに見下したり理不尽を突きつけたりしない
  • クリエイター業という世界を守る

クリエイターを名乗る以上、あなたはクリエイターです。クリエイター業という世界を守るということは、クリエイター業という世界を住みやすいように作り上げる責任の下、その権利を有します。

 

クリエイター業という歴史の浅い世界だからこそ、クリエイターに対する悪いイメージを払拭し、クリエイター業を良いものへと作っていきましょう。

 

我々は、クリエイターです。

未来をつくる、クリエイターなのです。