クリエイターを、「食業」に。

サウンドクリエイターとしてフリーで活動する楽曲制作者、NR-Takaの、クリエイター問題に対してあれこれ考え、書き連ねるブログです

アフターオリンピックの立ち回り方

皆さん、おはようございます。

 

f:id:nrts-creator:20210801214321p:plain

 

紆余曲折を経て、オリンピックが開催されました。

コロナ禍の中、無観客での開催という異例の開催となりましたが、なんだかんだでその話題性は十分伺えるものとなっています。

 

しかしながら、オリンピックが開催された一方、コロナ禍を理由としたイベントの中止は大なり小なり相次ぎ、他スポーツ観戦やライブなどのイベントについては、日々の感染者数による流動的な情報に一喜一憂し、落ち着かない状況は相変わらず、開催の是非を地方自治体が握っている状況は変わりません。

コロナ禍の渦中を象徴するイベントであるオリンピックも、8月中旬には終わり、パラリンピックも9月には終了します。それでもなお、状況に多少の変動こそあれ、コロナ禍の真っただ中であることは変わりないでしょう。

 

アフターオリンピックの立ち回り方

オリンピックという大イベントが終わった時、どう立ち回るのがいいのでしょうか…

 

オリンピックができたことを訴求する

今回の東京2020オリンピックは、世界的なスポーツの祭典であると同時に、コロナ禍の中で行われた大イベントという、コロナ禍において開催された大規模イベントのサンプルであると言えるでしょう。

特に、オリンピック開催前…GW~7月にかけては、中止にされたイベントの報復と言わんばかりに、オリンピックに対して中止を求める声で溢れました。

冷静に考えれば、現在の新規感染者数や病床使用率で中止になったイベントと、その何か月か先のオリンピックを比較すること自体が時系列が揃っていない比較対象にならないのですが、コロナ禍という中で参加したいイベントが中止にされ、オリンピックだけは中止にされていないことを特別視されてると思い逆恨みする感情には斟酌するものがあります。

ただ、オリンピックを中止に追い込んでも、中止に追い込まれたイベントは覆ることがありません。では、いったい何ができるのでしょうか…

 

それこそが、「オリンピックにできたことを訴求する」ことです。

訴求に必要なもの

簡単に言えば、「オリンピックはこのコロナ禍でも開催できたんだ、だったらほかのイベントだって開催してもいいだろう」ということです。

では、訴求のために、いったい何が必要なのでしょうか。

感染者などの状況

オリンピックが開催されたときの感染者数の推移・社会情勢。

オリンピック開催直前には、東京都の新規感染者数は一気に4000人台程度まで登りました。ただ、オリンピックが開催されていないので、開催との因果関係を証明するものはありません。

ワクチン接種などの状況

ワクチン接種は感染症を予防する確証はありませんが、ワクチン接種の進んでいる高齢者層の感染数が減っている報告があることから、ワクチン接種による感染拡大の抑止は否定できないでしょう。今後、職域接種や接種順序の到来など、若者世代へのワクチン接種も進んでくるでしょう。

オリンピックが開催のために準備した状況

忘れてはいけないのがこれです。

オリンピックは「無観客」「選手や大会関係者の把握及び行動管理」「ワクチン接種およびPCR検査の定期的な実施」によって開催されました。

他のイベントが中止の判断をとらざるを得ない背景には、万が一感染者が出た場合のフォローができないこともさることながら、ワクチン接種やコロナ陽性陰性がわからない不特定多数が密集するリスクを拭えなかった、というのもあるでしょう。「このイベントは中止にして、なんでオリンピックばかり特別視するんだ」とは言っても、感染防止及び感染対策については一般的に行われるイベントと比べても大きな差があります。

では、オリンピック並みの感染対策を講じられるかと言えば、さすがにそれは無理な話です。大多数のイベントは、不特定多数が密集する状況そのものです。

そうなると、できる限りの対策を講じることに重きを置くことになります。

入場時の消毒・検温、COCOAのインストール、換気、入場者数の管理といった感染対策だけでなく、今後ワクチン接種が進むことによるイベント開催時の情勢の変化も視野に入れる必要があることでしょう。

 

ただ、それを考えると、オリンピック開催付近に、オリンピックに対して無観客を要請したり中止を叫んだりと、反発感情をあらわにしたのは失策だったと言わざるを得ません。

もし、オリンピックに多少なりとも観客を入れることができていたなら…

「オリンピックのような防疫体制は築けなくとも、できる限りの感染防止に努める」ことによるイベント開催の着地点は、より一層有利にできていたことでしょう。

「オリンピックは上限1万人だったので、このイベント入場者数は5000でお願いします」と言えたところを、オリンピックを無観客にしてしまったことで、開催の足場が築けなくなってしまったケースも、あるのではないでしょうか。

今更言っても遅い感はありますが、オリンピックの開催がコロナ禍であってもそれなりの規模で行われていれば、アフターオリンピック…ワクチンの効果が出て感染者数が下がり始めた時期に、オリンピック開催した規模を参考に、開催を訴求することで、イベントが開催できる、より大きな規模での開催ができるといった、期待値を高めることができたのかもしれません。

もちろん、ワクチンに感染抑止の効果があることを保障するものではありませんし、今後ワクチンを接種できていない世代でのさらなる感染爆発もありうる話です。

ただ、希望的見解を示し、イベントを無事に進めるためのロードマップを提示すること…これができることで、アフターオリンピックの時期のイベント開催、ひいては、アフターコロナの日常を1日も早く取り戻すことにつながるでしょう。

それに、士気が落ち、緊急事態宣言が形骸化しつつある今日において、前を向くことができるのは大切なことです。前を向くというのは、目標に向かって歩みを進めることですから。

 

アフターコロナは、ワクチンだけがもたらすものではありません。

未来を信じ、未来のために行動することが、それをもたらしてくれるでしょう。