皆さん、おはようございます。
ここ最近、何かとiPhoneからツイッターを見ることが多いのですが、携帯端末用ツイッターはタイムラインの中にプロモーションという、いわば広告感覚のツイートが流れてくるようになっています。任意のツイートをお金を払うことでプロモーションとしてユーザーのタイムラインに表示させることができます。しかし…
プロモーションが酷い
特に最近それが顕著になっているように思えます。
例を挙げてみると…
- 48時間でオ○パコ
- すぐに脱DT…
- ジャニーズのチケットが出品されました!
当然、こういうツイートは悪い方向でリプライが伸びています。つまり、そのプロモーションツイートに対して否定的な意見、時には煽りや罵倒が浴びせられている状況です。もちろん、煽りや罵倒についてはツイートの内容がどうであれ擁護されるものではありませんが、結果そうなってしまうのも因果応報だとは思います。
正直言って、プロモーションがあまりにも低俗だったり非倫理的だったりすることが目立つわけですが、一体どうしてこうなってしまったのだろう…
Twitter社の危機?
写真のアリクイはともかく、その背景で真っ先に思いつくのは、去年の終わりあたりに騒がれ始めた、運営元のツイッター社の危機という噂。他の企業に身売りするのか、最悪維持できなくなりサービスを終了するのか…特にツイッターという大規模な情報発信ツールがなくなることは、経済的にも痛手を被る企業は多いでしょう。特に個人事業者にとってはSNSよりも手軽で低コストで不特定多数に情報発信できるツールは、オンラインを舞台に営業展開する上では欠かせません。
ツイッターは普通に使う分には無料です。しかし、プロモーションのようにツイッターのサービスを利用する場合、それに見合った料金を支払います。無料で提供されるものには、当然無料で提供しても問題ない背景があります。
しかし、ツイッターの危機とあれば、当然危機の回避として真っ先に思い浮かぶのは、経営状態を立て直すために収入を上げる、支出を抑えるということ…だとすれば、本来だったら非倫理的なプロモーションについては突っぱねていても、金のためなら仕方ないと妥協してしまうことも十分に考えられます。その結果、非倫理的と突っぱねられていたプロモーションツイートが湧いて出てくるようになった…と推測することはできます。もちろん、あくまでも個人の勝手な推測にすぎません。
貧すれば鈍する
で、これがクリ食と何の関係があるかというと…同じ状況がクリエイターに対しても十分起こりうるということです。
貧すれば鈍する、とは
経済的に貧しくなると、その影響が精神面や行動に悪影響を及ぼしてくるということ。
世間一般ではよくハングリー精神とか背水の陣で臨むとか言うけど、それはあくまでも例えで、実際にそんな状況に追い込まれたら混乱して何もできません。残り1ヶ月分の生活費しかない状況で「追い込まれたからここで挽回してやる!」と思えるでしょうか…おそらくは「生活費ないよ、どうしよう…!」という気持ちに苛まれ、行動に支障が出るでしょう。そして不安は日に日に強くなって、あるときに心身に異常をきたしてゲームオーバー、となるでしょう。過去にそれをリアルで起こしたのがわたしです。
クリエイターが貧して鈍するとどうなるのか
安請負するようになる
仕事がないと生きられないので実績欲しさに安い案件に手を出したり、報酬を大幅に下げてまで仕事をしようとする。
しかしそれで得た実績は「安請負をした実績」であるため、この後どんな顧客が彼の元を尋ねてくるか、想像するには容易い。
買い叩きに屈する
貧しい状況が続けば、「報酬は少ないが支払ってくれる」ことにすがってしまう。相手に足元を見られ、安い値段を出されても断れず、仮に交渉を進めてもちょっと口先のテクニックで簡単に陥落してしまう。
もちろん、これで得た実績は先述の通り。
報酬を餌に良いように使われる
相手に自分が苦しい状況を察知されれば、不利な条件下での仕事を強要され、ちょっとでも逆らえば報酬を与えないぞと脅され、それだけでなく、仕事の範囲を超えた無茶な要求や作業の強要など、明らかに報われない仕事をさせられる可能性があるでしょう。
そしてそれで得た実績は、「安値で自分の良いようにこき使える奴隷クリエイター」という実績であり、激安での仕事を依頼されるだけでなく、上から目線でクリエイターを見下し、無茶な要求を突きつけるわがままなクライアントを引き寄せやすくなるでしょう。もちろん、そんな仕事ばかりを請け負っていて、果たしてそれで自活できるでしょうか。
クリエイターを貧しく見せない
実際、クリエイター業専業で食えない人が多いのは問題ですし、それを解決しようと立ち上げたのがこのブログなのですが、やはりプロのクリエイターを語る以上は、無用に自分が貧しい状況である、という状況を公表するのはマイナスしかないと思われます。
クリエイターが貧しいと言い続ければ、クリエイターは金に困っていると思われ、交渉する際に足元を見られます。クリエイターが貧しいものと思われれば、クリエイターの報酬は十分でなくてもいいと思われ、クライアントはまっとうな価格を調べようとしなくなります。それ以前に、自分は貧しい…と口にし続ける人に、果たして仕事を振りたいと思うでしょうか。理論化できなくても、感覚的に敬遠してしまう背景が有ります。
プロを豪語するのであればプライドを高く持て、というとあまりいい顔はされないですが、プロはプロらしく振る舞うというのは、プロを守るため、業界を守るために必要なものであると考えます。結局のところ、プロとして誇りを持って毅然と振る舞うことが、プロとして生きる、「食業」とする最短経路ではないでしょうか。
自らを進んで貧することなかれ。
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